高田遺跡(香南市野市町)
高田遺跡・東野遠山遺跡は、国土交通省四国地方整備局の計画する南国安芸道路の建設にともない発掘調査された遺跡です。高田遺跡の調査は平成27年度から平成30年度にかけて実施され、弥生時代から奈良時代、中世・近世にかけての多くの遺構・遺物が確認されています。時を同じくして実施された東野遠山遺跡でも古代から中近世にかけての建物跡や耕作に関する遺構が確認されています。両遺跡とも発掘調査は終了しており、令和元年度から令和2年度にかけては、報告書作成および整理作業を埋蔵文化財センターにて実施しました。令和2年度には発掘調査報告書『高田遺跡Ⅱ・東野遠山遺跡』を刊行しています。さらに、県民の皆様にいち早く発掘調査成果をお届けするために令和3年度の4月から7月上旬にかけて、発掘速報展「高田遺跡〜物部川東岸の弥生時代集落と古代官道〜」を開催しました。
主な調査成果としては、高田遺跡では、物部川東岸の河岸段丘上に弥生時代後期の集落跡、古代官衙に関係する掘立柱建物跡や道路遺構(古代官道)などが確認され、周辺遺跡との関係や土佐国の古代史を見ていく上での貴重な調査成果が得られています。